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シナストリーのアスペクト 小惑星Eros(エロス)とPsyche(プシケ)

その日僕が家に帰ると、2階からクラシックが流れていて、家はとても静かだった。

小惑星エロス

Eros(エロス)は美と愛の女神アフロディーテの息子で、愛の神です。この小惑星エロスを語る上で外せないのはやはり、Psyche(プシケ、プシューケー、ピシュケ)ではないでしょうか。この2つの小惑星の関係性は単純と言えば単純です。ソウルメイトや、運命の恋人、前世から結ばれていた2人、です。エロス側はプシケ側を見ると懐かしい気持ちと愛情が湧き、惹かれます。プシケ側もエロス側を見ると、安心し郷愁と愛情が溢れ出すことでしょう。そして否応無く惹かれるでしょう。ですのでこの絡み、とくに合のみをみますが、運命の相手を示す有名なアスペクトの1つです。

小惑星プシケ

プシケはそもそも人間でした、余に恵まれて美し過ぎた故に、人間からは同等の存在としては誰にも愛されず、結婚もできず、愛と美の女神であるアフロディーテをも怒らせ、母の命令でプシケに罰を与えようとしたエロスに知らずに見初められます。その後も誰にも愛されないプシケは親が相談したアポロの計らいで、酷い仕打ちに合いますが、エロスに影ながら助けられます。しかしそのエロスを信用しなかったため、愛の神は人間であるプシケを見放します。その後プシケは人間の底力と愛の力でアフロディーテの罰を全て受け入れ許しを得て、エロスを取り戻し、最終的に神になり2人で天空で幸せに暮らすのです。つまりプシケは信頼と苦難と人間の嫉妬、愛を得られない不安、その愛の獲得の中で生き抜いてきた元人間なのです。何もかも持っているのに、何も持っていない人であるが故の不安をプシケは常に私達に教えてくれ、人が愛を獲得するための試練に立ち向かう強さを指し示し与える小惑星でもあります。基本的にシナストリーではエロスと対でアスペクトを見ます、この相性は素晴らしいものですが、この話を知ればおわかりになる通り、関係性はすんなりと行くわけではありません。

赤い糸で結ばれた二人

2人が結ばれる為には数々の困難を乗り越え、信頼を形にして行く必要があります。お互いに非常に縁が深く最初から惹きつけ合うアスペクトに違いはないのですが、このお相手に会うと、愛とは何かをよく考える事になるでしょう。そしてお互いに信頼や愛において傷ついていることが多いでしょう。人生においてお互いの救世主でもあります。

神秘的で魅惑のアスペクトですが、幸せになれるかどうかは、お互いの努力にかかっていると言えます。与えられる困難は多く、求め合いながらも完全に結ばれるには時間もかかるでしょう。どちらかに信頼がかければ、深い愛がフッと消えてしまうこともあるでしょう、しかし縁が深いので、お互いに手放すことは出来ないかもしれません。

エロスは愛の為に陰ながら自分の存在をひた隠し愛し合いたいのを我慢してただプシケを心から長い間愛し支え助けた末裏切られ去ります、プシケはその愛と信頼を取り戻す為与えられた過酷な無理難題を文句ひとつ言わずなんでもやり遂げます。極めて美しいギリシャ神話の1つですが、お互いに愛し合う事の目的はなんなのか、人から神になった、ただ外見が美しいだけではない心の美しさ、そして愛の強さが見て取れます。基本的に小惑星エロス側はプシュケ側の心が本当に大好きなのです。出会った最初から心の奥深くでプシケの心そのものを愛しています。そこが、ソウルメイトのアスペクトと呼ばれる所以なのでしょう。

信頼と愛と苦難の運命的なアスペクトです。

シナストリーチャートで見つけましたら、その美しいご縁を大事になさって下さい。