シナストリーにおけるキロン

キロン 傷跡と癒しの小惑星

キロンとは、個人が過去に与えられた傷を示します。ハウスも重要です。こちらではシナストリーにおける惑星との関わりを解説いたします。基本的には惑星に出会うことによりキロンの傷が開きます。そして惑星側もまた、キロンと接触することにより、キロンの傷を知りまた自分の傷を知ります。こちらのアスペクトはソフトアスペクトが最も良く、合も惑星によればとても良いです。ハードアスペクトはほぼ全て注意喚起アスペクトとなります。キロンは過去からずっと引きづってきた傷跡です。非常にデリケートですので強い衝撃はその傷を広げるだけとなりやすいです。が、根本的にはこの相性はお互いに癒し合う相性となります。惹きつけ合う力もとても強いものとなります。シナストリーにおいては金星が一番強く、素晴らしい相性とされます。特徴的な相性は個別に解釈しておりますのでご参照ください。

※合はソフトにしておりますが、絡む星によってハードにもなり易いのでご留意ください。

キロンと太陽

君の人生は完璧だよ。

こちらはプライドの傷です。特に幼少期でしょうか、誰もがプライドを傷つけられた過去を持っているとは思いますが、そういった傷を癒し合う関係性となり、特にソフト合は非常にいい関係性が築けるでしょう。(詳細別途記述予定)

キロンと月

あなたはとっても綺麗な瞳だから、安心するの。

こちらは2つとも似たような属性を持ちます。脆く柔らかく同情心が強いです。母親に関するトラウマや家族、また単純に誰にも触れさせない心の傷です。こちらもソフトが非常によく、一緒にいるだけで落ち着くでしょう。この相手になら全ての傷を見せてもいいとお互いに思うでしょう。しかし非常に繊細な関係である事は忘れないように。(詳細別途記述予定)

キロンと水星

君って本当に面白いね。

こちらはコミュニケーション能力や知的領域でお互いにとても魅力を感じます。コミュニケーション能力に関する傷をお互いに癒します。ソフトや合ですと2人でいると、お互いの傷を気にしないですみますし、むしろ忘れて楽しく交流ができ癒されるでしょう。キロン側の知識を水星側がどこまでも知りたがる事が多いです。とても良い関係性です。ハードですと、お互いの交流において誤解が生じ易く、それがお互いの傷を開く鍵となり動揺を誘います。水星側はキロン側を説教臭いと感じキロン側は水星側を物事を甘く見易いと見なしやや摩擦が生じる関係となります。

キロンと金星

あの子は本気なんだ。

こちらはキロンとのシナストリーで最も良い惑星との相性と昔からされています。特に合とソフトがよく、過去の恋愛問題、外見や理想の自分との相違、そういった過去からのトラウマの克服を2人でいるだけで自然に行うことが出来る素晴らしい相性です。理想的な恋人となりえます。ハードではズレが生じます。合も時にハードに転ずる事が有りますが、稀です。詳細は個別ポストをご覧下さいませ。

キロンと火星

そう言ったことは苦手です。

こちらはお互いに端的に異性関係においての傷を癒します。主に性的な関係性が中心となります。合ソフトは問題なく、スキンシップにより癒されるというスムーズで良い関係性ですが、個人の傷の深さ、性的なもの又は、暴力的なもの関連ですが、によりソフトでも注意喚起となり、ハードは要注意の関係性となります。キロン側は火星を非同情的で横暴だと感じ易く火星側は、キロン側を精神的にひ弱過ぎると捉え易く馴染みません。この関係では相互的に傷をこじ開ける事になるので問題が非常に重くなりこじれ易いですので、お互いの慎重な関わり合いが望ましいです。お互いに性的に惹かれ合う存在であるのは確かです。そして、キロン側の強固な性的な殻を壊す事が出来るのはもしかすると、火星のハードの相性のみかもしれません。

キロンと木星

そう僕はいつでも穏やかだよ。

この相性はキロンの中で一番穏やかです。ハードアスペクトもそこまで悪くありません。主に寛容性や前向きな態度、恵まれた精神への傷を解決します。木星側がキロンの傷を受け止め優しく労わります。キロン側は木星といると前向きで優しい気持ちになれるでしょう。過去の痛みを2人で分け合い、過去から学び前向きに2人の関係にその要素を混ぜ合わせるには最も良い関係となります、まさに木星の恩恵から経験を昇華させ前向きなものにする、非常に建設的な相性です。お互いにメリットの感じられる相性でしょう。ハードですとやや、その過程で傷口を不用意に拡大させ過ぎてしまう傾向が強くなります。そもそもキロンの中で最も楽観的な相性な筈が、弾みで両者ともども転落し易い関係となります。又木星側の格式にもよりますが、木星側が恵まれている事に嫉妬し易い面もあります。

キロンと土星

これ以上惨めになるのは真っ平だよ。

こちらはソフトでもやや扱いづらい相性になります。権力や立場、父親に関するトラウマとなりますが、キロンの傷の度合いや状態によりますが、例えばそのトラウマなどでキロン側が混乱しているとしたら、土星側はよい指示者となり、問題の解決に上手く導いてくれるでしょう。そうする事で土星側も自身の存在価値を見出すことが出来ます。ハードですと要注意アスペクトとなります。お互いの傷に塩を塗るような関係性になり易いです。大抵土星側の方が有力者である場合が多く、キロン側は土星側から余計な事をする人間だと思われ易く、キロン側も土星側を抑圧的で厳し過ぎると感じます。更にキロンは土星の傷を気にして、それでもなんとか癒そうと、関わろうとするのですが、土星側は徹底してキロン側を受け入れません。関わりにおいてかなり辛いアスペクトとなります。が、時間をかけることにより、お互いに信頼を得たなら、その根底の深い深い傷を見られるのはハードの相性かもしれません。

キロンと海王星

あなたまさか嘘をついている?

こちらもまた月同様類似性のある関係です。人間の深い心理の奥、嘘や裏切り、心理的策略、心理的利用などの傷となりますが、海王星はそもそもは、否定的な面がでさえしなければ非常に美しく優しい同情的な星です。キロンもまた本来は関わる惑星を癒す感受点ですのでソフトや合ですと全く問題なく調和します。海王星は非常に共感して慈しみますし、愛情深いです。キロン側も海王星側を自然に癒します。お互いに愛情の交換が容易で、無条件で労わりあう事が可能です。とても良い相性と言えます。が、ハードですと一転して要注意アスペクトとなります。海王星は惑いの星でマレフィックですから牙を剥くと怖いです。恐怖と混乱をキロンと共有する事になります。完全に交流が持てない状態にもなり易いです、関われば関わるほどお互いに自分の傷口しか見えなくなり、相手を癒すどころか、頻繁に不安が募るばかりとなります。嘘をついてるのでは?利用されているのでは?と。海王星側はキロンの自分の傷への反応に不快感を抱き、キロン側は海王星側を理解不能と位置付けます。関係性の構築に時間がかかる相性となるでしょう。しかし逆にその不安から共依存に陥りお互いに中毒にもなり易くソフトよりも離れづらい相性とも言えます。

キロンと天王星

君って変わっているって言われない?

こちらは、例えば人は他人に変わっているね、と言われて喜ぶ時と嫌な時があるのではないでしょうか。あの方は個性的ね、と言われるのと変な人ねと言われるのでは随分違うように。そんなトラウマをキロン側は抱え、天王星側が受け止める形となります。ソフト合では天王星側はキロン側を個性的で面白く素晴らしいと感じ支えたくなるでしょう。キロン側も天王星側の破天荒な行動に一目で興味を抱き好ましい存在として惹かれるでしょう。お互いにお互いの独特でエキセントリックな面を受け入れ敬える、そして癒される、とてもよい相性となります。ハードアスペクトはまた要注意アスペクトとなります。天王星側はキロン側の独自の路線を敬いますが同時に手に負えないと感じやすく、キロン側もまた天王星側を自分を隠しつまらない存在とみなし易いです。しかしお互いが出会う事により傷は開きますので、キロン側は自分の人と違う面に対するコンプレックスを思い起こし、天王星側はずっと隠しておきたかった、変わった、側面を暴かれ困惑を隠せません。しかし2人の縁はそこで終わっては勿体無いでしょう、そんな事が出来る人間はあまりいません。個人間の相性としては貴重で、お互いに素の自分をさらけ出す事により、トラウマが解消される激しい関係となるでしょう。その後は強固な絆を紡ぐことでしょう。

キロンと冥王星

お願い、僕を1人にしないで

こちらは深過ぎる絆への傷です。ですから単純にこのアスペクトは、親密な時間をどれだけ長く過ごすかにかかっています。両者の絆は強固で、ただ2人でいるだけで癒されていくでしょう。そう、孤独に対するコンプレックスです。人は誰しもどんなに自由を求めようと孤独に耐えられる精神を持ち得ません。そんな個人の深い闇を覗いてしまうアスペクトです。勿論性的な意味合いも多分に含みます。ソフトや合であれば問題なく惹かれ合い癒し合うでしょう。ハードも実はそこまで悪くはありません。そもそもが極端な相性ですので。ただ冥王星側はキロンによって気づいた傷口を隠すことが出来ず、キロン側を極めて厳しく束縛します。誰とどこにいつまでいたのか?問い詰めるでしょう。そういった事柄にキロン側が耐えられるのであれば、問題のない親密な相性と言えます。2人の関係が濃厚であればあるほどよいアスペクトです。世代的に年齢差がありますと現実と幻想の混迷の相性とも言えます。

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シナストリーのアスペクト キロンと金星

あなたのおかげで、自分がまるでその通りに価値があるものだって気づいたの。

こちらは過去の傷を癒すアスペクトであり、シナストリーのホロスコープ上ではとても強く働くアスペクトです。合が素晴らしくほかソフトもとても良いです。こちらはキロンですので、過去生ではなく、過去です。あなたが過去に傷付いた傷を癒し癒される素晴らしい相性で、恋愛においては特に素晴らしいものです。このアスペクトのお相手に会うと、今までの傷がリセットされます。金星が1番強いです。何故なら金星は恋愛そのものも表しますし、自分の美しい部分、理想の自分でもあるからです。相互の相性です。例えば、外見にコンプレックスがあったとして、このお相手に会うとそれは消えるでしょう。

お互いに外見や雰囲気も好みな相手です、それは、美醜ではありません。お互いにお互いの傷を知らないのに完全に癒す事が出来ますし、自信が湧きます。お互いの傷は全く違うのですが、このお相手に会うだけで、お互いの傷が癒されるでしょう。恋愛関係ですと非常に強い絆となり、対人関係でもいい友人や相談相手となるでしょう。

お互いになくてはならない存在となるでしょう。人はコンプレックスに悩まされます。キロンとはまさにコンプレックスのありかですが、そのコンプレックスをなくす人が現れたら、どうでしょう、例えば学生時代はモテなかった!男性がいたとして、大人になり時を重ね高嶺の花に出会ったとします、そして、結ばれたとしたら?全て昇華されるのではないでしょうか。そのようなアスペクトが、金星とキロンです。相互であるというのは、どんなに完璧に見える高嶺の花も、コンプレックス塗れだからです。キロンはそのコンプレックスを全て消し去ります。そのようなコンプレックスをお互いに解消できる、かけがえのない相性なのです。

ハードですと、大なり小なり、ズレが生じます。キロンの相性は繊細ですからハードの強さには脆いものがあります。お互いにコンプレックスの解消をしようとするのですが、オポジションでしたら、高嶺の花過ぎて関わってもキズが広がるだとか、スクエアですと、お互いに物足りなく感じるですとか、コンプレックスに関する摩擦が生じ易く注意喚起となります。がそもそもは癒し合うアスペクトですので、ハードも乗り越えるとソフト以上の完遂感が待っているでしょう。ハードルは高いですが、やってみるべきでしょう。なぜなら縁があるのですから。

ネイタルキロン金星のハードアスペクトは、いわゆる外見コンプレックスを指します。が、勿論それは真実ではなく、個人の勝手なコンプレックスとなりますが、本人にとっては辛いものです。もし、シナストリーでこちらの合やソフトの持ち主に逢えたなら大事にしましょう。そのままのあなた自身を認め敬い癒してくれるでしょう。

金星とキロンはネイタルでも扱いづらいアスペクトとなりますが、他人の力を借りて乗り越えるのも、非常に建設的な考えではないでしょうか。人は自分だけでは解決できない問題が山のようにあることを教えてくれる良いアスペクトです。