「虐め」タグアーカイブ

小惑星ネメシス 見えない敵は自分? 閲覧注意

小惑星ネメシスとは

鏡のジグソーパズル残りのピースは後ひとつ

小惑星ネメシスの由来はギリシャ神話の義憤の女神です。

諸説ありますが闇の神ニュクスが1人で産んだ多くの子供達の1人で、闇の女神の名に相応しくとても力強い神々が生まれています。例えば不和の女神エリス、催眠の神ヒプノス、運命の女神モイラなど。

母親であるニュクスは世界が出来上がる前に生まれたとても古い神の1人で、その時世界にはカオス(混沌)のみしか存在せず、また、光はありませんでした。光を生み出したのはニュクスです。ニュクス以外には同時にガイア(大地)、エレボス(夜)、エロス(愛)、がおり、エロスの力でエレボスとの間に初めて子供が生まれました。昼の光の女神と、空の神です。

闇が先で光が後というのも興味深いですが、そんなわけでニュクスの娘であるネメシスはとても強い立場にあります。ゼウスですらニュクスには気を使ったので調停の女神とも呼ばれます。

しかしネメシスはとても美しい女神でゼウスが放っておくわけはなく当然目をつけます。最終的に鵞鳥になって逃げますが、白鳥になったゼウスとの子供が2人卵から産まれます。

占星術的な意味は、見えない敵、報復、嫌がらせ、虐めです。これは、ネメシスは思い上がった人間に制裁を下す神であるからですが、思い上がった?と疑問に感じる方もいるでしょう。そもそも神々の贈り物パンドラの瓶に関しても、入っていたのは沢山の苦しみで、たった一つの希望が残ったというのも、不思議です。ゼウスはプロメテウスが人間に火を与えた事を酷く怒りますし、ギリシャ神話では人間が神々から酷い目に遭う事も多いです。

神話では根源的に人間は道徳を守らず、贅沢で思い上がりやすい生き物とされているようです。

そんなわけで、ネメシスは人間に対して義憤と制裁を司る女神であり、機嫌が悪くならない為に常に多くを持つものは供物を捧げる必要がありました。

ネメシスとNessusの違い

さて、虐めというと代表的なNessus(加虐)がいますが、こちらはとても対照的な星です。

能動的で見える敵、虐待をしたいというコントロール不能な欲望、わかりやすい虐めや我儘をするのがNessus。

受動的で見えない敵、報復としての制裁、虐めを行うのがネメシスです。その報復は自分自身の弱点を守る為のものであるからです。自分が正しいのに注意された、だから上からやり返すという被害妄想と逆ギレのようなよくない星です。治さなくてはいけない部分ですが難しいです。

ただ、Dejaniraが目立つ個人にこの星達が絡むといじめが起き易いというのは共通です。

またズレますがNessusは冥王星のケンタウロスなので、8番目の部屋、冥王星、蠍座も同時に見ると良いです。

明らかに虐めが起きていてNessusはチャートで目立たず、ネメシスが目立つというのもよくある事です。(特に同年代だと配置が近いので、その場合はネメシスを見るといいです。)

ネイタル、シナストリーにおける小惑星ネメシス

ネメシスが受動的というのはそもそも、占星術的な解釈ではネメシスは自分自身の弱点を示すからです。ネイタルで個人惑星や軸と絡む場合、そこは自分自身の弱点となります。絡まなくとも入っているハウスの事柄も自身の弱点ですのでチェックすると興味深いでしょう。

シナストリーではこれが複雑になります。絡む個人惑星や軸はネメシス側の弱点を無意識に指摘する存在となり、ネメシスは強く、他者の上に立つ女神なので、その惑星や軸側を制裁という形で激しい攻撃をします。これがネメシスイコール見えない敵の裏側です。自分が攻撃されていると感じ、相手を攻撃する。更に相手にとってはわかりづらい方法である事が多く嫌がらせのようなものが多いです。Dejanira(被害者)が絡むとはっきりとしたわかりやすい虐めになる事が多いです。

ネメシスの示唆する弱点は正にアキレス腱のようなものですが、アキレス腱の由来であるアキレスという神話の登場人物の名を冠する小惑星が示す深い悲しみやトラウマとは少し違う、人生を通して上に立ちにくい部分であり、克服しようとは思っていません。神聖な天罰を与えようと考える過剰な誇りと思い上がりであり、見えない敵そのものそれがネメシスなのです。

ネイタルチャートの解釈

小惑星ネメシスとDCの合

要注意

最もよくない配置です。

個人惑星との合だと解釈は割と楽で、火星と合なら男性や行動力、怒りなどが弱点です。そこを直さなくてはいけませんが本人は自分は悪いと感じないので気づきづらいです。とてもシンプルです。

しかしDCの場合はそもそもACの反対で自分の苦手な影の自分であり、過去であり、カルマでもあります。基本的に他者を通して表現する部分です。例えばここにアポロ(崇拝)が合だと、他者は何かにつけて挑んで来るのですが(他者がアポロなので)、勝手に怯んで逃げていくでしょう。そして敬うでしょう。崇拝者が沢山寄ってくるでしょう。自分が、ではなく、他者が代弁する軸であるからです。ネメシスの場合は単純に他者(特に異性、パートナーの軸なので)の扱いが苦手です。笑顔で敵がワラワラ寄ってきます。特にサインが重要になり、そのサインの強い方々には気をつけましょう。制裁したりされたりと人生でパートナーとは問題がとても多いでしょう。

シナストリーチャートの解釈

ネメシスと太陽の合

要注意

ネメシス側は性格などにおいて、惑星側を気に入らない、嫌いだと感じます。惑星側は無意識にですが何かネメシスを怒らせる事、弱点をつく事、そこは良くないと指摘してしまうのでしょう。ネメシスは自分が上ですから惑星側にチクチク攻撃を開始するので気をつけましょう。無意識なのでなぜ嫌われるのかはわからないでしょう。特にネメシスが1室在住(性格対性格)であるとより強力です。太陽側がネイタルでネメシスと個人惑星との合などがあれば関係性はより悪くなります。

続きます

シナストリーのアスペクト 土星と海王星

現実と空想の狭間で、2人きり、又は虐める虐めない?

こちらは扱いづらいアスペクトの1つです。単純には虐めに関係の深いアスペクトです。ハードとソフトで全く解釈が変わります。基本的には、土星側が海王星側を軽く見下すような関係性になります。がアスペクトにより、その程度や状態が変わります。土星は現実主義で海王星は夢見がち幻想的です、土星側は嫉妬心もあり苛々して、海王星側にいたずら心を持つようになります。合ですと2人は中が非常に良いです。土星側が海王星側に憧れに似た可愛さを感じ素直に甘やかします。海王星側は少し土星側の硬さや生真面目さに苦笑しつつも、ルーズに甘えるだけ甘え2人で大らかに過ごす事が出来ます。土星側の生真面目さ海王星側の夢見がちな可愛さは正反対で隙間を埋めるかのように非常にお互いに魅力的に映るのです。土星側が年上ですと尚良いです。そもそも理解し合うのに困難がある相性ですので両者はかなり年が離れている方がより仲良くなれます。つまりギャップがある方が良いのですね。お互いにそのギャップが魅力的に見えるでしょう。ソフトも少しの努力で合と同様に仲良くできるでしょう。問題はありません。むしろ世界観が広がる良いアスペクトです。お互いに甘えてしまい易いのが難点でしょうか、カップルも親密になり易いでしょう。

問題はハードです。土星側は海王星側の甘さにルーズさにイライラします、海王星側は土星側の生真面目さを単純に窮屈に感じ不自由と思います。お互いに合わない、関わりたくないと感じるでしょう。月と太陽や金星と木星などのソフトアスペクトがあるとかなり緩和されるでしょう。ない場合は、特にスクエア、オポジションですと土星が海王星を虐める事がありえます。軽くでは嫌味を言う程度でしょうが、妙に嫌悪感を抱いたり、酷い場合は虐めにまで発展するでしょう。

⭐️水星と火星のハード(口論)や太陽、月と火星のハード(喧嘩)、火星と冥王星の合とハード(暴力)、土星と火星の合とハード(陰湿)などが絡むとより顕著でしょう。相性判断で特に気をつけるべきアスペクトの1つです。カップルでは仲良くなるにつれて不仲になりやすいかもしれません。

[affi id=43]